メディカルハーブ検定試験対策2
*各ハーブのポイント
ウスベニアオイ(マロウブルー)
学名:Malva sylvestris
成分:粘液質(多糖類)、アントシアニン、タンニン
粘液質を豊富に含み、皮膚・粘膜の保護をしてくれるため、喉の痛みや咳、胃炎、下痢、尿道炎に効く。皮膚のトラブルには、保湿効果があるため湿布やパックを行う。レモン汁を垂らすと紫→ピンク色に変化するため、「サプライズティー」とも呼ばれる。
エキナセア
学名:Echinacea angustifolia
成分:エキナコシド、シナリン、多糖類、イソブチルアミド
「免疫力を高めるハーブ」として知られ、風邪、インフルエンザ、カンジダ、尿道炎の予防に使われる。北米の先住民が伝染病や毒ヘビに噛まれた時に用いたとされ、「インディアンハーブ」とも呼ばれる。自己免疫疾患がある人は使用しない。根の方が薬効がある。
エルダーフラワー(セイヨウニワトコ)
学名:Sambucus nigra
成分:フラボノイド配糖体(ルチン、クエルシトリン)、クロロゲン酸、粘液質(多糖類)、ミネラル(特にK)、精油
フラボノイドを豊富に含むため、発汗・利尿作用があり、発熱を伴う不調に有効。別名「インフルエンザの特効薬」「カタルの消火器」「万能の薬箱」と言われ、くしゃみ、鼻水、鼻づまりを伴う風邪やインフルエンザ、花粉症に効果的。お花はマスカットのような香りで、イギリスではコーディアルで親しまれている。
学名:Matricaria chamomilla
成分:精油(α-ビサボロール、カマズレン)、マトリシン、フラボノイド(アピゲニン、ルテオリン)
ピーターラビットの童話に登場するハーブ。心身をリラックスさせるため不安や不眠、また消炎作用もあるためストレスによる胃炎、胃潰瘍に有効。空腹時に飲むことで胃粘膜の消炎効果を得られやすい。皮膚炎、目の疲れにも良い。冷えや月経痛などの婦人科系にも効果的。
学名:Hypericum perforatum
成分:ヒペリシン、フラボノイド配糖体(ヒペロシド、ルチン)、ハイパーフォリン、タンニン、精油
別名「サンシャインサプリメント」と呼ばれ、抗うつ作用があることから季節性感情障害や更年期、PMSに効果的。鎮痛作用があるため外傷にも良い。夏至の日(聖ヨハネの日6/24)に収穫すると最も治癒力が強い。
学名:Taraxacum officinale
成分:イヌリン(多糖類)、タラキサステロール、苦味質(タラキサシン)、カフェ酸、ミネラル(K、Ca)
別名「ノンカフェインのヘルシーコーヒー」と言われる。解毒ハーブで有名で、強肝、浄血、利胆、緩下、催乳作用があり、産後のママに良い。アルコールの排出を助けるため二日酔いにも良い。胆管障害、胆嚢炎には使用しない。
ネトル(セイヨウイラクサ)
学名:Urtica dioica
成分:フラボノイド(クエルセチン)、フラボノイド配糖体(ルチン)、クロロフィル、フィトステロール(β-シトステロール)、β-カロテン、ビタミンC、葉酸、ミネラル(ケイ素、Ca、K、鉄)
浄血、造血、利尿、血行促進作用があり、花粉症やアトピーなどのアレルギーの体質改善に有効。また、痛風やリウマチにも効果的。ドイツなどのヨーロッパでは、春先のアレルギー予防に「春季療法」が行われる。栄養豊富のハーブのため「マルチサプリのハーブ」とも言われる。
ハイビスカス(ローゼル)
学名:Hibiscus sabdariffa
成分:植物酸(クエン酸、リンゴ酸、ハイビスカス酸)、粘液質(多糖類)、アントシアニン色素(ヒビスシン)、ペクチン、ミネラル(K、鉄)
クエン酸がエネルギー代謝を促進し、肉体疲労の回復を早めるためスポーツ後に有効。夏バテやだるさを解消する。利尿、緩下作用があり、アルコールの排出を助けるため二日酔いにも良い。ローズヒップとブレンドすると酸味が減り、鉄の吸収を促進する。
パッションフラワー(チャボトケイソウ)
学名:Passiflora incarnata
成分:フラボノイド(アピゲニン)、フラボノイド配糖体(ビテキシン)、アルカロイド(ハルモン、ハルモール)
別名「植物性のトランキライザー(精神安定剤)」と呼ばれ、不安や緊張、それに伴う頭痛や不眠、高血圧に有効。ジャーマンカモミールやラベンダーとブレンドすると良い。
ペパーミント(セイヨウハッカ)
学名:Mentha piperita
成分:精油(l-メントール、メントン、メントフラン)、フラボノイド(アピゲニン、ルテオリン)、タンニン(ロスマリン酸)、カフェ酸、クロロゲン酸
眠気を吹き飛ばし、集中力を高めてくれるハーブ。消化機能を調整するため、食べ過ぎ、飲みすぎ、食欲不振、消化不良、吐き気に有効。またストレス性の過敏性腸症候群にも良い。